体の異変に気づいたら、すぐ一歩を踏み出して
こうなったことの原因は、いまだにはっきりわかりません。
追及しても苦しくなるし、今となっては考えてもしかたないと思っているのですが、不妊治療をもう数年早く始めていれば、1年のタイムラグがなければ、もしかしたら採卵できていたかもしれません。
何より、24歳の月経不順の時点で早発閉経を疑っていれば、もっと早くセカンドオピニオンを受けて、しかるべき対処を取ることができたかもしれません。
でも当時の私は、すぐ病院へ行ったのはいいものの
「婦人科に関わるすべてを把握している医者なのだから、担当医の言う通りにしていれば大丈夫」
と思い込んでしまっていました。
今なら、自分の体のことなのだから任せきりにせず、自分でも調べて、担当医に疑問をぶつけ、一緒に治療方針を決めるべきだったと思えます。
自分に合う病院を探すことも大切
それから病院を選ぶ時も、「お産を中心にしている」「若い人を診ることに慣れている」など、得意分野を見極めることが大切だと思いますね。
私のような早発閉経を早期発見するなら、不妊治療を専門にしている病院のほうがいいかもしれません。
女性の皆さんには、自分の体や健康について少しでも不安に思うことがあったり、何か異変があったりしたら、早く一歩を踏み出してほしいと思います。
そして、もし治療ができるなら、やらない後悔よりはやった後悔のほうがずっといい。
時々、
「結婚の予定がないのに不妊治療を行うというのは、ハードルが高くありませんでしたか?」
と聞かれることがあるのですが、
「ほかの人がそう思っているとしても、私は自分のために行く!」
と思って治療を続けていました。
将来妊娠したいという希望がある方なら、自分が妊娠できるかどうかはもちろん、不妊治療や女性の健康について、きっといくらか関心があると思います。
そういう時の行動の取り方は、「お母さんに相談しよう」「友達に相談しよう」など人によってさまざまだと思いますが、相談した相手が正しい知識を持っているとは限りません。
特に、若ければ若いほど友達に相談する人は多いと思うのですが、友達に相談して、安心して終わりにしてしまうのはちょっと心配です。
だからまずは、かかりつけの婦人科医、それこそ友達感覚でいろいろ話せるお医者さんを見つけておくことがいいのではないかと思います。
自分の体に向き合うのは怖いかもしれませんし、つらいこともあると思います。でも、その後の自分の行動や考え方しだいで、体験をプラスに変えることはできますから。そう思って、私は今生きています。
1988年、埼玉県生まれ。気象予報士、防災士。2013年に気象予報士の資格を取得。NHK青森を経て、テレビ朝日「スーパーJ チャンネル」(土日)や、TBS「THE TIME,」に気象キャスターとして出演。2022年に、26歳の時に難治性の不妊症である早発閉経(早発卵巣不全)と診断されたことを公表。婦人科受診の大切さを伝えるため、クラウドファンディングで制作する映画『わたしかもしれない(仮)』をプロデュース。
『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』では、妊活や不妊治療がリアルでないうちは、考えもしないような日常の些細な行動が、想像以上に卵子や卵巣を老化させてしまう……逆に、なんとなくやっていたことのおかげで意外と老化しなかった!という例などを多数紹介しています。卵子や卵巣の老化は、見た目の若さとは全く関係ありません。「え? あの人が?」という人が意外と卵巣年齢が高かったり、不妊ということもあります。今から気をつけてみてくださいね。