まずは空路での行き方。玄関口となるのはヒヴァから40kmほど離れたウルゲンチ空港で、現在(2023年9月)のところタシケントからウズベキスタン航空、新興航空会社のシルクアヴィア合わせて毎日1~3便が運航、所要約1時間半。オンシーズンにはブハラからの直行便もあるほか、なぜかパリやミラノ、イスタンブールへの直行便が飛んでいる日もあります。ヨーロッパ在住の方や、ウズベキスタンの後ヨーロッパやトルコを目指したい長期旅行者の方は、ウルゲンチ発着というダイナミックなウズベキスタン入国(出国)を経験できるかもしれません。ちなみにウルゲンチはヒヴァのあるホラズム州の州都で、活気あるバザールが町の中心にある典型的なウズベキスタン地方都市です。

 最も簡単なヒヴァへの行き方は、宿泊ホテルに前もってウルゲンチ空港送迎を頼んでおくこと。ただ各ホテルの口コミを見ると、空港送迎をすっぽかされたなどの声がしばしば散見されます。空港前にたむろするタクシー運転手の言い値はヒヴァまで1台10ドル。

 できるだけ安く上げたい方、またなるべく公共交通機関を使って行きたいチャレンジャーな方はバスなどを乗り継いで行くことができます。空港を出て斜め左に走る道路で待っているとやって来る3番バスに乗車(空港の目の前のバス停や駐車場には来ないので注意)。終点のウルゲンチバザールで降り、そのまま市場内を抜けてバザール西側のティンチリク通り(Googleマップでの表記はулица Тинчлик)に出ると、前面にХИВАと書かれたヒヴァ行きのマルシュルートカ(ミニバス)や緑色の車体のトロリーバスを捕まえることができます。この方法だと空港からのバスが1000スム、マルシュルートカが5000スム、トロリーバスが3000スム。合計100円以下でヒヴァに行けますが、タイミングによってはとにかく待ち時間がかかるので注意。私が先日行ったときはこの方法を使いましたが、ウルゲンチ空港に着いたのが朝8時半だったのにバスもトロリーバスもなかなか来ず、ヒヴァに着いたのは11時半でした...。

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 以前は鉄道で行く際もウルゲンチ駅で降りる必要がありましたが、2018年に線路が延伸されてヒヴァ駅ができ、俄然便利になりました。2023年9月現在、タシケント発サマルカンド・ブハラを経由する夜行列車が1日1~2便あり、いずれもヒヴァには午前中到着します。タシケントからの所要時間は約14時間、サマルカンドからは約10時間、ブハラからは約7時間。

 ヒヴァ駅に着いたら駅前に延びる道をひたすら歩くのみ。徒歩15分ほどでイチャン・カラの東側の入口、パルヴァン・ダルヴァザ(東門)に到着です。

ウズベキスタン初の世界遺産「ヒヴァ」観光モデルプラン紹介!イスラム建築&グルメを満喫パルヴァン・ダルヴァザ近くからヒヴァ駅を望む

 それでは、午前中にヒヴァに到着したと仮定してプランを立ててみましょう。イチャン・カラを囲む城壁の長さは2kmちょっとで、東西約450m、南北約650m。主な見どころは丸一日あればめぐることができます。