入口から入ると中庭に出、その奥に鮮やかな青のタイルで飾られた霊廟があります。内部も一部の隙も無いほど青いモザイクタオルで覆われ、壮観そのもの。サマルカンドにすでに滞在された方は、同じブルーでもサマルカンドの建築物のタイルとは色合いや模様が違うことに気づくはずです。この霊廟正面の墓は19世紀後半に王位に就いたムハンマド・ラヒム・ハンのもので、パフラヴァン・マフムドの墓は左側の小部屋にあります。なおここへの入場は共通入場券の提示に加え、追加入場料2万5000スムが必要となります。

ウズベキスタン初の世界遺産「ヒヴァ」観光モデルプラン紹介!イスラム建築&グルメを満喫

 もう1つのランドマークが、ジュマ・モスクのミナレットとともにヒヴァのツインタワーを成し、イチャン・カラのどこからでも見える高さ45mのイスラーム・ホジャ・ミナレット。ジュマ・モスクの角の路地を南に、パフラヴァン・マフムド廟からだと西へ少し歩いたところにあります。

 意外に新しい建造物で、ヒヴァ・ハン国末期の1910年に完成。建てたのは宰相イスラーム・ホジャで、彼はロシアやヨーロッパを手本とした国づくりを進め、ヒヴァ・ハン国の近代化を推し進めましたが、保守派の反発に遭い最後は暗殺されてしまったというエピソードがあります。

ウズベキスタン初の世界遺産「ヒヴァ」観光モデルプラン紹介!イスラム建築&グルメを満喫ミナレットには数段に分かれてタイル装飾が施されているが、よく見ると一つ一つ模様が違う

 このミナレットは頂上まで上ることができますが、こちらも共通入場券のほか10万スムの追加入場料が必要。118段ある階段は一段一段が急で、頂上に着くころには疲労困憊になってしまうかもしれません。しかしここからの眺めはヒヴァ観光のハイライトといえるほど見事なもので、イチャン・カラはもちろん、遠くトルクメニスタン国境方面までもが見渡せます。かつてこの町が栄えていた頃は、あの砂漠の向こうからキャラバンたちがどんどんやって来たのだ…と思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

 ただ当然ながらこのミナレットは降りるときも大変。私が訪れた際は、下に着いた時には足がガクガクになっていました…(笑)。

ウズベキスタン初の世界遺産「ヒヴァ」観光モデルプラン紹介!イスラム建築&グルメを満喫イスラーム・ホジャ・ミナレット頂上からの絶景。手前の青いドームの建物はパフラヴァン・マフムド廟