驚きの車体構成、驚きの運動特性
前二輪にモーター内蔵の超小型EV

 まさか、三輪車とは!?
 ここまで、「リーン」する(車体が傾いて曲がる)とは!?
 ブース内での走行デモ(※)は、なんだかリアスライドして、ドリフト走行のように見える不思議な動きだ。

 2013年3月5日、スイス南部・ジュネーブモーターショー、プレスデー初日。例年通り、会場1階入口を入ってすぐに陣取ったトヨタ。今年は、ブース母屋のデザインを一新。折り紙がモチーフで、「The Wave」と呼ぶ。その「The Wave」の中から細い走行路が敷かれ、その先の円形展示に注目の1台がいた。

 正式名称は、「i-ROAD」だ。

トヨタ「i-ROAD」。リーン(傾いて曲がる)することを強調したディズプレイ Photo by Kenji Momota
前輪それぞれに定格出力2kwのインホイールモーター。制動装置はディスクブレーキ Photo by Kenji Momota
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 ボディサイズは、全長x全幅x全高=2350×850×1445(mm)、ホイールベースが1700mm。これは、同3400×1480×2000(mm)が規定値の軽自動車の半分ほどだ。また、隣のルノーブースに展示された、日産「New Mobility コンセプト」の原型、ルノー「Twizy」と比べると、同車は「小型四輪車」に見え、「i-ROAD」は「大きなスクーター」に見える。

「i-ROAD」のタイヤサイズは、前輪が軽自動車並の16インチ(80/80R/16)、後輪はスクーター並の10インチ(130/70R/10)。最低回転半径3.0m。空車重量300kg。駆動方式は前輪それぞれに定格出力2kwのインホイールモーター。電池はリチウムイオン二次電池搭載。電池容量や、リチウムイオン二次電池の種類は未公開。最高速度は45km/h、満充電での後続距離50km(30km/h定速走行を想定)とした。

※「i-ROAD」走行デモ動画を本記事の最後に掲載しています。