外国の人気映画の上映が増えても
年間興行ランキングトップ10は「中国独占」

 さて、半ば強引に中国市場をこじ開けてきた米国だったが、現在、09年と比べてさらに4倍近くまで外国映画が上映されていることになる。

 これらの数字だけ見ると、中国の映画市場は“自由化”されつつあるのかと、思う人もいるかもしれない。

 ところが、外国映画の上映本数が過去最多だった19年の年間興行ランキングを見ると、トップ10入りした外国映画は2本だけ(3位と9位。ともに米国映画)。

 中国国際放送局によると、直近の22年でも外国映画は2本のみ、7位「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」と9位「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」。つまり、興行ランキングのトップ10は中国作品が独占しているような状況だ。