外国人の企業幹部が中国出張を恐れている。帰れなくなる可能性があるからだ。  中国政府が今年、外国企業への締め付けを強化し、銀行関係者や企業幹部に出国禁止措置を取ったことから、中国本土への出張に対する懸念が高まっている。一部の企業は中国出張の中止または延期に動いている。出張計画は維持しつつも、単独ではなくグループでの入国を社員に指示するなど、新たな安全対策を実施する企業もある。  「中国への渡航に対する警戒は非常に強い」。世界の大手企業と取引のあるATGトラベル・ワールドワイドの最高経営責任者(CEO)、タミー・クリングス氏はそう話した。