「いつか、子ども欲しい」けど、結婚していない。まだ、子どもは考えていない。婦人科に行くのはハードルが高い……という人が、正しい知識をもとに、今後「子どもが欲しい」と思ったとき、すぐに妊娠できる体に整えておくために、今すぐできること紹介した書籍『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』。38歳から不妊治療を経験した産婦人科専門医が、卵子と卵巣の老化を防ぎ、産める年齢を少しでも引き伸ばしておくために「やっておけばよかった!」と思うことを紹介しています。今回は、『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること』のコラムで紹介した、元サッカー日本女子代表の澤穂希さんに聞いたお話を抜粋・編集し、構成して紹介します。(この記事は、2024年10月27日までの期間限定公開記事です)
婦人科に抵抗があった10~20代の頃
結婚や妊娠については、10代の頃から漠然と考えてはいました。「何歳までに結婚して、何歳までに出産する!」と具体的に決めるほどではなくとも、「いつかは結婚したい」そして「いつかは子どもがほしい」という思いは、ずっと持っていたんです。
ただ、月経不順や月経痛などのトラブルもなかったので、婦人科のクリニックに行ったことはありませんでした。ところが、アメリカの女子サッカーリーグでプレイしていた20代前半の頃、経験したことのない腹痛に襲われて、アメリカのトレーナーに婦人科の受診をすすめられました。
でも、当時の私には「恥ずかしい」という気持ちがあったのと、医療用語を含む英会話はハードルが高いので、すぐには行けずにいたところ、トレーナーにすごく怒られてしまいました。アメリカでは、10代のうちから婦人科へ通うほど、女性が自分の体を気遣うことへの意識が高いからです。
結局、日本に帰国した時に母親に同伴してもらってようやく婦人科へ行ったのですが、この経験のおかげで、自分の体に向き合うことの大切さを理解できました。
たとえば、基礎体温をつけると月経を予測して準備ができますし、ケガに備えることもできます。排卵日は女性ホルモンの影響で靭帯がゆるみやすいので、自分の体のリズムを知っていれば自分を守ることができるのです。