中年太りから脱出して健康生活を送るための「完璧な献立」とは体重をコントロールしたい中年の人にとってベストな食事とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

中年太り対策、
選ぶべき/避けるべき炭水化物食品とは

 全粒穀物や果物、でんぷん質を含まない野菜が豊富な食事は、体重をコントロールしたい中年の人にとってベストな選択であることが、米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院のYi Wan氏らの研究で示された。この研究結果は、「The BMJ」に9月27日掲載された。

 炭水化物とは、体内でエネルギー源となる糖質とエネルギー源とならない食物繊維の総称である。Wan氏らによると、糖類(糖質のうち、ブドウ糖などの単糖類とショ糖などの二糖類の総称)の添加量が少なくビタミンやミネラルが豊富な食品は「質の高い炭水化物」であるのに対し、精製穀物や糖類の多い飲料、多糖類であるでんぷん質が多く含まれている野菜は「質の低い炭水化物」とされ、体重が増加しやすい年齢層でのウエスト周りの増大に拍車を掛ける可能性があるという。

 Wan氏らはこの研究で、1986年から2015年にかけて行われた3つの異なる研究〔看護師健康調査(1986〜2010年)、看護師健康調査Ⅱ(1991〜2015年)、医療従事者追跡調査(1986〜2014年)〕参加者のデータを解析した。解析対象は65歳以下の男女13万6,432人で、研究登録時には糖尿病やがん、心疾患、呼吸器疾患、腎臓病、消化器疾患、神経変性疾患などがない健康な人だった。

 食習慣は食物摂取頻度調査の回答データに基づき、ブロッコリー、ニンジン、キュウリ、スプラウト、カリフラワー、マッシュルーム、ホウレンソウなどの非でんぷん質の野菜と、エンドウ豆、トウモロコシ、ジャガイモなどのでんぷん質を多く含む野菜を区別して評価した。