ニューヨーク・タイムズとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は17日、パレスチナ当局者の話として、ガザの病院で起きた爆発はイスラエルによる空爆が原因で、500人余りが死亡したと速報で伝えた。すぐに明らかになったのは、この記事に続きがあることだった。イスラエルは、爆発の原因が同国の攻撃であることを否定した。何時間かのうちに見出しは修正され、複数の新たなニュース速報が出された。そして18日までには両紙とも、爆発はパレスチナのある組織が引き起こしたものだということが証拠によって示されているとのイスラエルと米政府の見方を伝えていた。戦時下の報道は、記者の安全管理から偽情報のより分けに至るまで、常に困難を伴うものだ。ジャーナリストたちが行くことができないガザの病院での爆発を巡る報道の混乱は、そうした困難の顕著な例だった。新たな事実が明らかになったことで記事の微妙な筋立ては劇的に転換した。