ジャニーズ事務所の会見と声明
から見える「人間の性」
「人のうそは見抜きたいけれど、人からうそは見抜かれたくない」。これは人間の性(さが)だと思います。10月18日放送の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)では、微表情評論家として、うその見破り方について解説させてもらいましたが、最近の例でも、この性を垣間見ることができます。
10月9日、ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)は、「被害者でない可能性が高い方々が虚偽の話をされているケースが複数あるとの情報に接している」と声明を発表しました。
一方、同月2日に開かれたジャニーズ事務所の会見で、指名NG記者リストの存在が明らかとなっています。リストを作成したのは、運営を委託されたFTIコンサルティング。事前打ち合わせで、井ノ原快彦氏は「これどういう意味ですか?絶対当てないとダメですよ」と発言したといいます。
ジャニーズ事務所による声明は「人のうそを見抜きたい」ということでしょうし、FTIコンサルティングによる指名NG記者リストの作成は、会見を滞りなく行うためなのかもしれませんが、「うそがあれば、うそが露呈してしまうことを恐れた」ということもあったのではないでしょうか。
私は、日々うその見抜き方を研究し、公安機関で捜査協力や研修をしています。うそが露呈するさまをつぶさに見ていると、次第にうそのつき方が見えてきます。そこで本日は、うそのつき方について解説します。
うそのつき方を知ることは、単にうそを上手につく方法を理解することだけでなく、逆に他人のうそを見抜く目を養う手助けになります。また、誤解を避けるためのコミュニケーションスキルも向上し、人間関係を円滑にするのに役立つでしょう。