並べられた食事写真はイメージです Photo:PIXTA

代謝が活発だと何をしても痩せやすく、逆に代謝が悪いと何をしても太りやすいと感じたことはありませんか?この差の主な原因は、筋肉量とその燃焼源である「タンパク質」にあります。しかし、ただ漠然とタンパク質を取るだけでは、最大限の効果は得られません。今回は、代謝を上げる食事の仕方、1日に必要なタンパク質量とその効率的な取り方、さらには質の良いタンパク質を選ぶコツなどについて具体的にお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)

代謝アップに役立つ
“朝ごはん”の上手な食べ方

 前回の記事では、代謝の基本について説明しました。今回は、代謝を高めるには、どんなものをどのように食べたら良いか、“食べ方のコツ”を具体的にご紹介します。

 人間の体温は就寝中に下がり、目覚めると共に上がって、身体が活動モードに入ります。この切り替えをスムーズに行うために朝食は欠かせません。食事によって食事誘発性熱産生が起こり、1日の代謝がオンモードに。朝食にはこのような重要性があります。

 代謝を上げるにはどのような朝食を食べれば良いか、朝食のコツをお伝えします。

(1)温かい飲み物や汁物
 朝食を取る習慣がない方は、低体温の可能性が高いです。朝、温かい飲み物や汁物で体を温め、血行を良くして体温を上げましょう。これは便秘改善にも効果があります。インスタントの味噌汁やスープはお湯を注ぐだけで簡単に作れるので、取り入れやすいと思います。

(2)ご飯やパンなどの炭水化物
 脳のエネルギー源である糖質は、就寝中も消費されています。朝に糖質を補給することで、脳が活性化し、ホルモンの分泌や自律神経の調整につながって、代謝が上がります。ごはんやパンなど、炭水化物に含まれる糖質を取り入れ、しっかり噛んで食べることで、さらに代謝が高まります。

(3)卵や大豆製品、乳製品のタンパク質
 糖質や脂質と比べ、タンパク質は体温を高める効果が強いです。そのため、朝食でタンパク質を取ることがお勧めです。朝から肉や魚を食べるのは難しいという方は、卵かけご飯や卵サンドイッチ、ヨーグルト、豆腐の味噌汁など簡単に用意できるものでタンパク質を補給できます。

(4)野菜、果物のビタミンとミネラル
 野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルは、代謝をスムーズにするために必要な栄養素です。忙しい朝でも、野菜と果物をミキサーでスムージーにすれば、簡単に取り入れられます。