米財務省は3日、ロシアの女性実業家を制裁対象に指定した。ロシアのオリガルヒ(新興財閥)やサイバー犯罪者が米国の制裁を逃れるため、暗号資産(仮想通貨)を使用することを手助けしたとしている。財務省の声明によると、実業家のエカテリーナ・ジダノワ氏(37)は仮想通貨を使い、国境を越えた大規模な取引に関与。米国が昨年制裁を科したロシアの仮想通貨取引所ガランテックスなど、コンプライアンス(法令順守)管理が脆弱(ぜいじゃく)なプラットフォームを利用したという。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先月、ガランテックスが米国の制裁対象に指定されているにもかかわらず、ロシア人が国内外に資金を移動させる主要な手段となった経緯を報じた。