大半のニュースや論評は、ガザ地区で起きている戦争をイスラエルとアラブ間の紛争の残忍な最新の事件だと表現している。それは一つの側面だが、世界のパワーポリティクス(権力政治)の観点から言えば、この面は最も重要なことではない。中東において本当に重要なのは、ロシアと中国からますます支援を受けるイランと、緩やかで不安定なグループである反イラン勢力との間の戦いだ。反イラン勢力には、イスラエルや、米国を後ろ盾とするアラブ諸国が含まれる。ガザでの戦争については、われわれがまだ分かっていないことが多くある。戦争はいつまで続くのか、死者数はどうなるのか、何人の人質が救出されるのか、あるいは帰還できるのか、そしてイスラエルが表明したイスラム組織ハマスを壊滅させるという目標は、どの程度達成されるのか。