ロシアはこれまで防衛装備品を輸出してきたエジプトやパキスタン、ベラルーシ、ブラジルなどから部品の回収を急いでいる。ウクライナとの戦争で兵器備蓄が減少しており、補充を目指す。ロシア政府代表団は昨年4月にエジプトの首都カイロを訪問し、アブデルファタハ・シシ大統領と会談した。ロシア側はウクライナ向けに必要だとして、ロシア製ヘリコプターのエンジン100基以上の回収を求めたという。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。大統領はこの要請に同意し、来月にも約150基のエンジンの引き渡しが開始される公算が大きいと関係者は語った。エジプト政府のディア・ラシュワン報道官はエンジンを引き渡すかどうかについてコメントを控え、さまざまな地政学的な脅威に直面する中で政府が自国の安全保障面で妥協することはないと述べた。