ちなみに私は「何でもかんでも紙のノートに手書きすべき」という考え方はしていません。手帳やメモ帳、付箋も使うべきですし、この時代に生きているのですから、デジタル機器も大いに活用すべきです。私の社会人としての最初のキャリアはシステム部門から始まり、むしろデジタルは得意分野です。スマホやパソコンにも早くから触れており、今でもフル活用しています。
スマホが出る前に流行ったPDA(携帯情報端末)やデジタルレコーダー、電子手帳などというややマニアックなデジタルデバイスについても、片っ端から試してきました。最近だとAppleWatchとワイヤレスイヤホンのAirpods、iPhoneの組み合わせに感動しています(告白しておくと、今ではすっかり「Apple信者」なのでAndroidやWindowsPCにはさほど詳しくありません)。
ノート以外のツールやデジタル機器がベストな選択肢だと考えた場面では、そちらを紹介しています。ノートに手書きすることは目的ではなく、数ある手段のなかの一つと考えているからです。まずは本稿を読んで、気に入ったノウハウをどんどん試してみてください。それでは、ノート術の世界の旅にでかけましょう!
スケジュール管理は
「スマホ」か「ノート」か
スケジュールやToDoは手書きのノートで管理するべきだ、という考え方があります。例えば、『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション/美崎栄一郎)には、「スケジュールは紙でマネジメントする」とあり、具体的なやり方が書いてあります。
美崎さんはあらゆる手帳やデジタルデバイスを試した上で、スケジュールは薄いノートで管理するのがベストだという結論に達しました。常にA6サイズのノートを持ち歩き、スケジュールをチームで共有するときにもWeb上で共有されたスケジュールを朝・晩「紙に印刷しておく」ということです。徹底していますね。ただ、後述しますが、Webと紙の二重管理になるとダブルブッキングが怖いので、注意が必要です。
紙でスケジュールを管理するメリットは、
・メールや電話でスケジュール調整ができる
・相手に見せながらスケジュール調整ができる
とのことで、これは納得です。特に電話でスケジュール調整をすることが多い人だと、スマホでの管理はやりにくいでしょう。略語を使って記入しておけば、相手の方に見せても問題ないということです。この見せる行為は最初はちょっと勇気が必要ですね。