スケジュール管理、手帳とスマホどっちがいい?起業家が警告「一番やってはいけないのは…」写真はイメージです Photo:PIXTA

ひらめいたことを走り書きしたり、電話の内容をメモしたり、デジタルツールが身近になった現代でも紙の「ノート」を活用している人は多いはず。しかし、ただのメモツールとしてだけ使っていては、ノートの真価は発揮されない。さまざまなノート本・メモ本を読破し「ノートで人生が変わった」と語る起業家・安田修氏が自身のノート体験を語る。本稿は安田修『仕事と勉強にすぐに役立つ「ノート術」大全』(日本実業出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

「ノート」がさまざまな悩みを解決する

 あなたには、こんなお悩みはありませんか?

・やりたいことはあるのに、なかなか行動できない
・企画業務や、新しいことを考えるのが苦手
・思いついたこと、やらなければいけないことを忘れてしまう
・心の中がザワザワして、落ち着かないことがある
・受験や資格試験の勉強をしなくてはいけないのに、なかなか進まない
・人生を変えたいのに、なかなか良い目標が決められない

 ノートは、これらの悩みを解決してくれます。「AIとかメタバースとか、これだけデジタル全盛の時代に、わざわざ紙のノート?」

 そうです。こんな時代だからこそ、紙のノートがあなたの様々な問題を解決してくれます。

 著者の安田です。私は「ノート術」とタイトルの付いた本を書店で見つけると、必ず買ってしまいます。その本を読んで、書かれていることを実際に試してもみます。そうやって実践してみて、「損をした」という経験がありません。必ず何か気付きがあり、本に投資をしたお金と時間が何倍にもなって返ってきます。すごく効率の良い投資だと思うんです。ですがノート術の本1冊には、必ずしもそれほどたくさんのノウハウが書いてあるとは限りません。それどころか、良い本であるほど、突き詰めていくと、コアとなるアイディアは1つだともいえます。気になったノート本があったら、改めてじっくり読んでみてください。

ノート術を身に着けて成長につなげる

 ここで、私のノート体験をお話します。私は北海道の田舎町に生まれ、学生時代まではノートは普通に「勉強する」ためだけに使っていました。ノートの使い方は自己流で適当、子供心にも「小中高と毎日学校に通ってノートを使っているのに、そのやり方を誰も教えてくれないのは不思議だな」とずっと思っていました。結局ノートの使い方は誰も教えてくれないまま、何しろ田舎でしたから進学塾もなく独学で、いわば力技で受験勉強を進めました。自分なりに試行錯誤で勉強法を工夫して、北海道大学経済学部に合格しました。大学でも、きれいなノートを作った記憶はありません。

 親の監視下を離れて「自由」になった私はろくに授業にも出なくなり、試験前だけ情報収集に駆け回り、優秀な同級生が書いたノートを借りて要領良く単位を取ることに専念。それでも何とか単位を揃え、大学を卒業して社会人になりました。