「自力整体」とは、整体施術のプロの技法を自分におこなうメソッドです。現在約15,000名が実践し、鍼灸、整体、ヨガの要素を構成した動きで、痛み、コリ、不定愁訴を解消していきます。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。そのメソッドを紹介したロングセラーの『すごい自力整体』に続き、「もっと知りたい!」の声にお応えして『すぐできる自力整体』が登場! 3分以内でできる「悩み別」最新メソッドや、「驚くほどほぐれる4つのコース(動画つき)」を収録。
本書より一部抜粋・編集し、その中身を紹介しましょう。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)
歩く前後に取り入れたい習慣
足腰にコリや痛み、疲れが出やすい人は、骨盤や脚の長さに左右差があるのが特徴です。とくにウォーキングなど長時間歩いた時に症状が出ます。そんな人は、歩く前後に脚の左右差を矯正する習慣を取り入れるとよいでしょう。
オススメは『すぐできる自力整体』の中で紹介している「片足前屈」(下の図)です。脚の筋肉や、関節の縮みを取り除くことで、左右差を矯正します。
私も毎朝のウォーキングの前後、必ず取り入れている習慣です。血行も良くなり、脚の疲れ、むくみもとれて、一日中、いい状態をキープできます。
次の手順に従って、しばらくおこなってみてください。
足腰がラクになる「片足前屈」のワーク
歩く前後におこなうほかにも、寝る前におこなえば、下半身がほぐれて、気持ちよく熟睡できます。
画像を見ながらおこなうとわかりやすいでしょう(*画像は『すぐできる自力整体』より)。
【手順1】
◆左脚をのばし、右ひざを乗せて折り曲げる。
◆右手は左足の側面(小指側)へ(★足先に手が届かない人は、足先にタオルを引っ掛けておこなう)。
◆左手は右足首をつかむ。
【手順2】
◆ふ~っと息を吐きながら、ゆっくり前屈。
◆左足先は上へ向け、アキレス腱をのばす。
◆上半身を前後左右にユラユラゆする。ポイントは、左ひざの外側と後ろ側・お尻をほぐすイメージでおこなう。
※前屈が目的ではなく、左脚の外側と後ろ側・お尻の筋肉をほぐすのが目的。
※脚のひざ裏、ももの裏(とくに外側)ののびを感じる。
【手順3】
反対側も同様におこなう。※硬い側は長めにおこなう
「骨盤のゆがみ」を根本からしっかりなおしたい方は、『すぐできる自力整体』で紹介している、「あおむけで骨盤調整20分コース」(動画つき)も試してみてください。
『すぐできる自力整体』では、この他にも、整体プロの技法を使って、コリや痛み、ゆがみを解消するワークを多数掲載しています(★35分の動画も収録)。
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見て、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。
監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗