彼らは、大切な家族が大変なときや、大きな出来事や変化を乗り越えようとしているときに、相手の成功や幸せのためにできることをしてあげたいと思っています。

 一方で、毒家族と絶縁すると、残念ながら彼らは、金銭をえさに、あなたを支配しようとします。

 家族との絶縁後、彼らが吹聴したあなたの否定的なイメージが、財産や遺言を管理するために雇われた第三者の客観性すらも捻じ曲げてしまうことがあります。

経済的虐待への
3つの対応策

 経済的虐待にあったときに、「できるといいこと」を3つ挙げます。

1.相手が意図的に駆け引きしていることを認識する。
2.どんな行動をとるか、あるいはとらないか、法律の専門家に相談する。
3.冷静に前に進み、自分を守るために虐待の悪循環を断ち切る。

 これ以外にも、絶縁後に経済的虐待にあったときにできることはいくつもあります。
 経済的虐待は、毒になる人が相手を支配するためによく取る手法だということを覚えておいてください。

 シャノン・トーマス氏は著書『Exposing Financial Abuse: When Money Is a Weapon(仮邦題:お金が虐待の道具になるとき)』(未邦訳)の中で、毒になる人が消極的に、あるいはあからさまにすべての財布の紐を握っている場合、お金を武器にした虐待にはきりがない、と言っています。

 時には銀行口座や信託財産からお金を引き出せないようにしたり、あるいは金銭的に不平等な扱いをしたりといったことも行われます。(1)

 子の年齢に関係なく、経済的虐待を行う親に金銭的に切り離されるのはとてつもなく恐ろしいことです。

 幸い、経済的虐待を受けたり、信託財産をだしに支配されそうになったりしたら、できることがいくつかあります。

 私のクライエントの中には、法的措置を取った人たちもいます。
 損失から自衛するために、一時的に取り繕って毒家族のもとへ戻った人たちもいます。
 もしくは私のように、お金から手を引き、関わりを断つ選択肢もあります。

 あなた自身の状況をよく見て、最終的にあなたのためになる行動を選んでください。
 そのためには、次のいくつかの質問に、あなた自身の答えを出してみるといいでしょう。

 健全な家族なら、遺言や信託財産をどう扱うでしょう? 

 これを考えることで、無条件に愛され、受け入れられる家庭においては、どれほど違う結果になるかが見えてきます。