「私たちは販売促進するための施策はマーケティング、広告宣伝するための施策はブランディングと、それぞれを切り分けて考えています。NiziUのCMでも機能性や価格は一切伝えていません。それは『Yogiboってなんか気持ちよさそう』というブランドイメージを浸透させるためです。そうした施策が効いていき、Googleでの『Yogibo』の検索件数は現在、『人をダメにするクッション』の検索件数を上回っています。日本でのYogiboの成功要因は、このブランドイメージの向上が大きく関係しています」(小猿氏)

NiziUが出演するYogiboのCMのひとコマ、出演するメンバーはMIIHI ウェブシャークのプレスリリースより
NiziUが出演するYogiboのCMのひとコマ、出演するメンバーはMIIHI ウェブシャークのプレスリリースより

Yogiboは“ソファの再発明”

今後ウェブシャークは、日本国内ではオンラインストアでの購買率を高めることに力を入れ、現在6割(店舗)と4割(EC)となっている販売比率を、半々にすることを目指していく。また、顧客のLTV(顧客生涯価値)を伸ばすために、リペア機能も併せ持った店舗に加え、リペアをメインにした店舗の立ち上げなども行う予定だという。

「Yogiboはイスにもなるし、ソファにもなる。その上、持ち運べて、カラーも豊富でメンテナンスもできる。本質的な価値を訴求していくことができれば、“ソファの再発明”としてソファ市場にも入っていけます。私たちが考える市場の最大値を踏まえれば、まだ5%ほどしか獲得できていない。まだまだ伸び代があると思っています」(小猿氏)

また、海外展開に関しては日本で培ったマーケティング技術やAIの需要予測のシステム導入によるオンライン販売の高効率化、各国でのデザインの統一などのブランドイメージの向上に努めていくという。

「これは個人的は肌感覚ですが、そうした各国での販売戦略の基盤を整えるだけで、現状の売上の3〜5倍の規模になるような気がします」(小猿氏)

本社の買収後もYogiboの快進撃は続いていきそうだ。