そして、アプリケーションはプロトコルの機能を使って、あるいは組み合わせて提供されるユーザーインターフェイスです。アプリケーションの成功はプロトコルの成長を加速させるため、アプリケーションの価値の合計よりも、プロトコルの価値の合計のほうが早く成長していくとモネグロ氏は説きます。

この対比がWeb3においてアプリケーションよりもプロトコルのほうがファット(Fat:富んでいる)な理由です。アーキテクチャーの思考とトークン配布のメカニズムがWeb2.0とWeb3との決定的な違いを生み出しています。

Web 2.0とWeb3のアーキテクチャーの違い

Web 2.0とWeb3のアーキテクチャーの違い

なお、前後してしまいますが、プロトコルとはサービスの供給者と消費者の間の交換を調整する論理システムのことで、これ単体ではビジネスとはなりません。Web3ではこの部分を最小限の機能を提供する共有のものとし、誰もが使えるようにしています。

例えばUniswapは暗号資産の交換を目的としたサービスを提供していますが、実際は機能を提供するUniswapプロトコルとユーザーが実際に操作する画面のUniswap インターフェイスに分かれています。Uniswapでは、「UniswapインターフェイスはUniswapプロトコルと対話するための多くの方法のうちの1つに過ぎない」としていて、プロトコルを使って他のアプリケーションが作られることを想定しています。