同シリーズでは、iPhone 13シリーズまであった小型の「Mini」モデルはなくなった。一方でスタンダードモデルにも、画面サイズがPro Maxモデルと同じ6.7インチ(通常サイズは6.1インチ)のPlusを追加している。

ストレージの容量は、スタンダードモデルで、128、256、512ギガバイト。上位モデルのProでは、128、256、512ギガバイト、もしくは1テラバイトから選べる。

スタンダードモデルのカラーバリエーションはミッドナイト(濃紺)、スターライト(金)、ブルー、パープル、レッド。Proではスペースブラック、ゴールド、シルバー、ディープパープルを用意する。

イベントでは、Apple Watchの新ラインアップも発表した。スタンダードモデル「Apple Watch Series 8」や、低価格モデル「Apple Watch SE」の新作に加えて、スポーツシーンでの利用を想定した「Apple Watch Ultra」を新たに発表。また、音質を向上し空間オーディオへの対応を強化した「Air Pods Pro」の最新版も披露した。

以前も報じた通り、記録的な円安などを背景に、Appleは7月、日本におけるiPhoneの販売価格を大幅に値上げした。そしてiPhone 14シリーズではさらなる値上げがなされた。

例えば、スタンダードモデルの「iPhone 13(256ギガバイト)」の価格は10万7800円(価格改定後)だったが、iPhone 14は11万9800円で、実に1万2000円の値上げ。Proでも、「iPhone 13 Pro Max(1テラバイト)」は23万4800円(価格改定後)だったが、iPhone 14 Pro Max(1テラバイト)は23万9800円で、スタンダードモデルと比較すれば小幅だが、5000円の値上げとなった。

iPhoneの値上げに関する議論は、円安による打撃を受ける日本特有のものという印象が強い。だが、Apple製品の価格高騰は何も日本に限った話ではない。

米テックメディアのThe Vergeは9月8日、Appleはイギリス、オーストラリア、日本、アイルランド、ドイツなどの国々でiPhoneを値上げしており、対象とならなかったのは米国と中国だけだと伝えた。その上で、最も低価格だったMiniが廃止されPlusが追加されたことで、「(米国と中国でも)厳密には高い価格帯からのスタートとなっている」と指摘した。