しっかりトレーニングはしているけれど、なぜ筋肉がつきにくいのかわからない──我々の研究から、この課題を解決できないかと考えるようになった。
この課題に悩む選手は食事調査や血液、尿検査をしても原因がわからなかったという。しかし、腸内環境を見てみると、筋肉のつきにくい選手は「腸内細菌の多様性(種類やバランス)」が低い傾向にあることを見出した。
そこから「菌の構成が栄養を吸収しにくい状況をつくっているのではないか」と考えはじめ、各種論文や我々の研究データを調べていくうちに、タンパク質の吸収効率を高めるためには、腸内環境を整える必要があり、またタンパク質の代謝を促すためにはビタミンなどの栄養素も摂取が必要だとわかった。
また、腸内細菌もビタミンを産生する働きがあると言われており、腸内環境を整えることは体作りにおいて有効である。
第2弾商品はマルチ栄養プロテインで行こうと考えた。開発にあたり、AuBのメンバーはお互いに熱い想いをぶつけ合った。栄養素、容量、パッケージ 、プロダクトネームもみんなで話し合い、サンプルを開発しては改良を重ねた。
そして我々が重要にしている研究データもとことん突き詰めていった。マウス実験では一般的なプロテインに比べ筋力4.9%、筋肉量3.4%が増加したのはもちろんのこと、中性脂肪は減少、腸内の多様性向上とビフィズス菌の数は20倍以上も向上するという結果を取得することにも成功した。ついに、アスリートの声と研究データに基づいた「筋肉と腸と栄養」の関係に着目した新しいタイプのプロテインAuB Makeが完成した。
そして重要なのは、これはアスリートだけに向けた商品ではない、ということだ。
プロテインと聞くと、“筋肉増強やトレーニングをしている人のためのもの”というイメージがある。ただ、一般生活者の方にも摂取してほしい理由がある。
コンビニ食や外食が多い人、朝食を抜いてしまいがちな人、そしてダイエットをしている方にも必要な栄養素だ。1日の中で毎食バランスが整った食事をすることは難しい。けれどもAuB MAKEを1日1杯摂取することで、それを補えるのであれば摂取しない理由はない。
アスリートの価値を創造し、多くの人に届ける
いま世界は大きく変化をしている。それと同時にスポーツの在り方も見直される時期に来たのではないかとも思っている。そんな時代に、私たちがどのように貢献できるのか、幾度となく考えた。当然、私たちの研究成果が現状打破に貢献できればとも思うが、やはり日頃のコンディショニングをいかに継続して取り組めるか。これこそが重要なのではないか。そう思うからこそ、もっとやらなければならないことがある、と使命感に燃える毎日である。