日本でもECやデリバリーでの利用を想定

日本でもwhat3wordsを活用したユニークな取り組みが増えてきている。what3wordsは2018年11月にSony Innovation Fundからの資金調達を発表。以降はソニーの関連会社、S.RIDE(エスライド)が運営するタクシー配車サービスアプリ「S.RIDE」にwhat3wordsが導入されている。

2020年3月にはNAVITIME JAPANが提供する訪日外国人観光客向けのナビゲーションサービス「Japan Travel by NAVITIME」でwhat3wordsが使用可能に。そして最近ではwhat3wordsを搭載したヘルメットも登場した。スマートプロダクトを開発するBorderlessが販売するヘルメットの「クロスヘルメット X1」はwhat3wordsを搭載しており、運転中でも目的地を音声入力できる。

what3wordsを搭載する「クロスヘルメット X1」
what3wordsを搭載する「クロスヘルメット X1」

シェルドリック氏いわく、日本でも徐々にユーザーが増えてきており、2021年9月から約3カ月で、MAU(月間アクティブユーザー)は79パーセント増加したという。

シェルドリック氏は「より多くの自動車メーカーとの連携を実現することが、日本市場における最重要ミッション」と説明。そして「フードデリバリーサービスやECプラットフォームとの連携も実現したい」と付け加えた。

「住所という仕組みはさほど正確なシステムではありません。イギリスの田舎に住む私の母は、荷物が隣の家に届くこともあり、困っています。ここ日本でも同じような悩みを抱えている人は多いはずです」

「what3wordsを活用すればフードデリバリーサービスの配達員も配達時間を短縮することができる。注文者が住まいの入口の3メートル四方を受け取り場所に指定することで、サービスの業務効率を大幅に改善することが可能なのです」(シェルドリック氏)