新NISA活用術
原則2「早く」使う
原則1とも関連するが、投資にあって「大きく」の意味は「時間×金額」なので、投資資金を早くNISA口座内に集めることが合理的だ。
特に、NISAの初めの何年かは、NISAに早く投資資産を集めることを心掛けたい。NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の二つの入金・投資方法があるが、1年間に240万円までいつでもスピーディーに投資することができる成長投資枠を有効に使うことが効率的だ。年初に240万円投資する。理屈上はこれでいい。
ただし、年初が投資にいいタイミングかどうかは、年によって異なるだろうし、240万円を一気に投資すると自分が幾らで投資したかが、どうにも気になって仕方がない人がいそうだ。
この場合、合理的な最善からは少し外れるが、一つの方法として、つみたて投資枠と成長投資枠を共に積立投資に使い、合計毎月30万円ずつを積立投資していくと、買い値を気にせずに、確実に資金を動かすことができそうだ。成長投資枠では、積立投資を行ってもいいのだ。
ただし、狙う効果はあくまでも気休めであり、定額で定期的に投資するドルコスト平均法に意味があるのではないことはご注意申し上げておく。
なお、たいていの場合は「NISAに資金を早く集める」でいいのだが、例外として、現在特定口座などの証券口座の中にあって含み益が数百パーセントを超える投資銘柄の場合、換金せずにそのまま運用し続けることが有利になる場合があることを付け加えておく。
いずれにしても、成長投資枠は単なる入金ルールなのだと考えておくといい。