65歳以上の4人に1人が「賃貸入居お断り」の衝撃!“高齢住宅難民”はどうしたらいい?写真はイメージです Photo:PIXTA

収入はあるのに家を借りられない…
高齢者の“住宅難民”急増

 夫婦でハウスクリーニング業を営んでいた70代の女性Aさん。夫の死後、自ら社長になり事業を受け継いできた。当然ながら十分な収入を得ていたが、ある日、大家から自宅(賃貸物件)の立ち退きを告げられてしまう。老朽化が理由だった。

 仕方なく不動産屋に行ってみたところ、70代と年齢を告げた瞬間、「うちでは無理」と追い返されてしまった。Aさんは不動産屋を何軒か回ってみるが、どの店も年齢を理由に断られてしまう。住む家が見つからない…。

 このような高齢者が、今急増しているのをご存じだろうか。

 65歳以上の日本人(国籍保有者)は、2010年時点で約2900万人。それが2020年には約3600万人に増加。単身高齢者は、2010年には479万人だったが、2020年には671万人。2030年には795万人まで増加すると予想されている(内閣府発行の令和5年版高齢社会白書より)。

 世界でも類を見ない高齢化社会の日本で、住む家が見つからない。安心して暮らせない。なぜこのような状況になっているのだろうか。