被害を名乗り出た人たちは「金目的」といったネット上での誹謗中傷に苦しんでおり、この後、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のメンバーだった男性が自死していたことも明らかになった。

 この段階でこのような声明を出すことが果たして本当に必要だったのか。「複数あるという情報にも接しており」とあるが、どの程度の確度での情報だったのか明らかにされていないことも問題を感じる点だ。

【宝塚(阪急電鉄)】
「証拠となるものを
お見せいただけるよう提案したい」

 ジャニーズと同様に、その会見が悪い意味で話題となったのが宝塚歌劇団の記者会見。同劇団では9月末に女優が転落死し、その原因がいじめや嫌がらせ、長時間労働にあったのではないかと報道されていた。

 11月に行われた記者会見で、同劇団の次期理事長であり阪急電鉄の取締役でもある村上浩爾氏は再検証を求める遺族に対して「そのように言われているのであれば、証拠となるものをお見せいただけるよう提案したい」と発言。

 劇団員の死というあってはならない事態に際してのトップのこの発言は、冷酷を通り越して遺族や世論への好戦的な態度にさえ見えた。

【経団連会長】
「何が問題なのか」

 12月4日の会見で、自民党への毎年約24億円への政治献金について問われた経団連の十倉雅和会長が放った一言「何が問題なのか」がネットで炎上。

 十倉会長はさらに「社会貢献の一つ」「世界各国でも同様のことが行われている」と続けた。

 政治献金は利権政治に直結する。さらに利権政治からの脱却を目指すべく導入された政党交付金制度があるにもかかわらず、企業からの献金が今なお廃止されていないことが批判されている。

 金持ちのためだけの政治をいつまで続けるのか。開き直りとしか受け取れないこの失言に、庶民の怒りは止まらない。