このニュースを引用して「のぞこうと思えばのぞけるような露天風呂を選んだ学校が悪い。男子生徒はのぞけるならばのぞく。当たり前だろ。」と投稿したのがラッパーの呂布カルマ。この投稿に共感や理解を示すファンもいた一方で、強い批判も巻き起こった。

 これまで未成年同士の性犯罪は「子ども同士のこと」と矮小化される傾向があり、被害者側が泣き寝入りを余儀なくさせられることも珍しくなかった。その背景には「男の子なのだから多少のやんちゃは仕方ない」といった誤った認識と対応があったことは想像に難くない。

 呂布が昨年ACジャパンのCM(「寛容ラップ」)に出演して、一般からの知名度・好感度を上げていたことや、10月にはNHKの性教育関連の特番に出演したことも、炎上が長引く理由となった。

【アニメーター】
「公開型のつつもたせ」

 夏に大きく報道されたのが、韓国の人気女性DJが大阪のイベントで観客の男女3人から胸などを触られたと訴えた事件。その後、女性は3人を刑事告発したが、当事者間の和解によって不起訴となったことが報道されている。

 この件でネット上では女性の露出度の高い衣装やパフォーマンスを非難する声が多く上がり、日本における性暴力被害者への二次加害として海外でも取り上げられる事態となっていた。

 その中で特に話題となったのが、ジブリ作品の監督を務めたこともあるアニメーターの男性が「公開型のつつもたせなのだろう」「音楽フェスの主催者は、彼女の芸に加担しないことだ」などと投稿したこと。

 数日後にこの男性は投稿が不適切であったことを認めて謝罪と撤回を行ったが、ネット上ではいまだに女性への誹謗中傷が多く、日本のネット社会の残念さが浮き彫りになった。

 まとめてみると、不祥事を報道された組織の開き直りに近い失言が目立った2023年。あなたの記憶に残る失言はあっただろうか。