NTT帝国の奇襲#10Photo by Reiji Murai

NTTグループには、通信業界最大手としての気概あふれる社員が多い。ただし、昨今の組織再編で“しわ寄せ”を受ける人も少なくない。特集『NTT帝国の奇襲』の#10では、クチコミサイトに同グループ関係者が寄せた会社への評価や給与の情報から、社員らの胸の内に迫る。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)

年収はNTTデータがリード
ドコモ社員の給与には再編のしわ寄せ

 NTTには900社強の連結子会社があり、計約33万人の社員が働いている。社員らの会社への評価を端的に表すのが、就職・転職のための情報サイト「OpenWork」の総合評価だ。

 社員が寄せた情報に基づく評価点で、NTTグループはいずれの会社も5点満点中3点以上と高い水準にある。筆頭格はNTTデータの4.0点。6万7000社が名を連ねるOpenWorkにおいて、トップ1%に入るレベルだ。

 高評価の一方で目立つのは、再編の弊害を訴える声と、事業の方向性に対する注文だった。

 次ページでは、2020年にNTTがNTTドコモを完全子会社化した後に表出してきた現場の戸惑いや、不満の声などから、NTTグループが抱える課題に切り込む。また、給与の実情にも迫る。