時代の変化に伴い、大企業で定年まで勤め上げることが幸せとは言い切れなくなりました。また少子高齢化など社会問題が山積しています。そんな世の中だからこそ、「不勉強な人」のままでは危険です。(作家、株式会社HIROWA代表取締役、京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授 和田裕美)
「不勉強な大人」に
なっていないか
勉強して、良い大学を出て、大企業に就職して、定年まで勤め上げて退職金・年金をもらって老後を過ごす――。これまで多くの人がイメージしていた「幸せな人生」の絵ではないでしょうか。
しかし、終身雇用制度の崩壊や、働き方や価値観の変化に伴い、定年まで働くことや、会社員=安定を前提にした人生観が、現役世代にとって果たして正しいといえるかどうかは疑問です。
そんな中、毎月天引きされる給料を何となく眺めて「こんなに税金で引かれるんだ」と嘆くけれど、その仕組みや、自分がまさに生きている社会を積極的に調べてみようという人は少なくありません。以前は私もそんな“不勉強”な人間の一人でした。
それでも生きていくことはできます。けれど、頑張っても報われない世の中で生きる人生をなんとなく受け入れていたとしたら、気付いたときには手遅れになってしまうかもしれません。
この時代に生きていることは変えられないけれど、対処法はある。それにいち早く気がついて行動することが、自分を助けることになります。