売上が上がらない、いくらコピーを工夫しても全く反応がない。そんな悩める人におすすめなのが、コピーライティングの第一人者・神田昌典氏25年の集大成であり、「この本は100万円以上の価値がある!」と北の達人コーポレーション木下勝寿社長が絶賛する話題の書『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。今回は本書の中から、「圧倒的にA/Bテストでうまくいく人に共通する特徴」について見ていこう。
A/Bテストとは?
コピーを書くときは、読み手の心に刺さるよう、事前リサーチから最適な言葉を選び出して書くが、どこまでいっても想定の域は出ない。
実際の相手の反応を見ないと答えは出ないのだ。
顧客の反応をテストして確認することは、クロード・C・ホプキンス(1866~1932)が1923年に出版した『My Life in Advertising』(邦訳『広告マーケティング21の原則』)の中ですでに紹介されている。
その後、アメリカの広告業界で58年間も活躍し続けた伝説のコピーライターであるケープルズが、メッセージをテストして、反応がいいものをデータとして積み上げていき、再現性を高めていった。
なかでも最もポピュラーなのが、「A/Bテスト」だ。
A案とB案をテストし、反応のいいほうを選んでいく。
たとえば、文章の中身はまったく同じで、見出し(ヘッドライン)だけ、あるいは、画像だけなど、一部分だけを変えて反応を見る。
一度に2か所以上変える「マルチバリエイトテスト」もあるが、一度に複数箇所を変えてしまうと、どこに効果があったのかがわからないという欠点がある。
『ザ・コピーライティング』の著者、ジョン・ケープルズ(1900~1990)が活躍した時代は、紙のセールスレター全盛なので、AとBを郵送し、申込の返送が多かったほうを効果的と判断していた。
だから、A/Bテストにはかなりの時間がかかった。
しかし、ウェブなら、大幅に時間が短縮できる。
しかも、マーケティングの様々なプロセスを自動化できるマーケティング・オートメーション(MA)を使えば、さらに高速・効率化できるのだ。
たとえば、メールの件名でA/Bテストをする場合、ある一定比率や人数で振り分けたリストでA/Bテストし、開封率の高いほうを勝者と位置づけ、残りのリストには勝者メールだけを自動的に送る。
これを人がやろうとすると、かなりの手間がかかる。
ケープルズのA/Bテスト
ケープルズが、セールスレター時代の新聞広告の見出しで行ったA/Bテストが、本書166ページで紹介した次の事例だ。
B案の見出しのほうが2.5倍も問合せがあったという(『ザ・コピーライティング』)。
A/Bテストで、条件を変えることにより、有益で興味深いデータが集められる。
ところで、DM時代は、顧客からのレスポンスをどうやって把握していたのだろうか?
答えは、商品・サービスの申込や資料請求などの返信用ハガキなどを同封し、それによって把握していたのだ。
ちなみに、新聞・雑誌広告の場合は、申込や資料請求の返信用住所の私書箱の番号を分けたり、クーポンの番号を分けたりして、どの掲載媒体からレスポンスがあったのかがわかるようにしていた。
たとえば、雑誌Aの広告クーポンコードは123、雑誌Bは456、雑誌Cは789としておき、申込や資料請求の際にクーポンを切り取って同封して送付すれば、どの媒体からのレスポンスかが把握でき、媒体別広告効果を測定できたのだ。
(本原稿は、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)
『コピーライティング技術大全』は、25年間、再現性実験を繰り返してきた、本物の技術が一冊凝縮。東証プライム上場・現役マーケッター「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長も、「この本は、100万円以上の価値がある!」と評しています。ぜひチェックしてみてください。
【著者】神田昌典(かんだ・まさのり)
日本最大級の読書会「リードフォーアクション」発起人、NPO法人 学修デザイナー協会理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカーの日本代表として活躍後、1998年、経営コンサルタントとして独立。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、“日本のトップマーケター”に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。2018年、マーケティングの世界的権威の「ECHO賞」国際審査員に選出。2019~2020年、古田土会計が評価する「社長の成績表」で2年連続No.1に。現在、ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。おもな著書に『
稼ぐ言葉の法則』『
60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則』『口コミ伝染病』、監訳書に『
ザ・コピーライティング』『
伝説のコピーライティング実践バイブル』『
ザ・マーケティング【基本篇】』『
ザ・マーケティング【実践篇】』、監修・解説書に『
最強のコピーライティングバイブル』などがある。
【著者】衣田順一(きぬた・じゅんいち)
マーケティング・コピーライター、アルマ・クリエイション株式会社コンテンツ戦略室 ディレクター
大阪市立大学文学部卒。鉄鋼メーカーの住友金属工業株式会社(現・日本製鉄株式会社)入社。製造業向けB to B営業と営業企画部門を経験。営業室長、企画部上席主幹(部長級職位)として組織をリード。脳性麻痺の子どもへの対応からテレワーク(在宅勤務)を志向。時間と場所の自由が利く、セールスコピーライターという仕事に出会う。商品の魅力を文章で表現し、クライアントと買った人両方に喜んでもらえる点に惹かれると同時に、営業と企画の仕事との共通点も多く、これまでの経験も活かせると考え、セールスコピーライターになる。現在は、社内の各種ライティングやコピーライティング関連講座の講師を担当。これまで800人以上にのべ3500回以上のコピーのフィードバックを実施。著書に『売れるコピーライティング単語帖』(神田昌典との共著)がある。
【著者・神田昌典からのメッセージ】
本書は、私が25年にわたり実践してきた、ネット・スマホ時代に完全対応したコピーライティング技術の集大成だ。
「焼け野原に立たされたとしても、翌日には紙とペンだけで稼ぎ始める力」を本書で届けたい。
私たちが、長いキャリアにおいて価値を提供し続けるには、読解力に加え、次の4つの力が必要だ。
「どうすれば、情報を正しく判断できるのか?」【判断力】
「どうすれば、自分ならではの価値をつくれるのか?」【思考力】
「どうすれば、その価値を、必要な相手に伝えられるのか?」【表現力】
「どうすれば、広く遠くまで届けられるのか?」【発信力】
このように判断・思考・表現・発信という相互に連動する力、すなわち自分の意志で生きる力については、不当に軽視されてきた。
本書では、この「4つの力」が身につくコピーライティング技術100を初めてお伝えする。
日本の広告事例画像40点以上、図表120点以上を掲載。
紙・スマホ・ウェブに完全対応。
書籍初公開のオリジナルツールも多数盛り込んだ。
私自身、この世界で四半世紀、25年の集大成のつもりですべてをぶち込んだ。
心して読んでほしい。そして現場でとことん活用してほしい。
必ずや今、苦しみ悩みもがいている、あなたのお役に立てるはずだ。
【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】
【東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が衝撃生告白】
「この本は、100万円以上の価値がある」
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「4時間かけて読むことで、クリエイティブに悩む時間を400時間削減できる」
「WEBクリエイティブをやっている人にとっては“すぐに使えるノウハウ"が満載。
正直、同業者の私の立場からすると、読者のスキルが“すぐ"に上がるので競合が増え、あまり売れてほしくない(笑)」
「誤解してはいけないのは、“いい文章を書く技術"の本ではなく“ネットで最も成果を上げるためのコピーライティング"に特化している内容なのだ。ここを間違えてはいけない。ちまたにあるコピーライティング本とは根本から違うのだ」
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『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』おもな目次
★はじめに(神田昌典):生きる力の源泉となる、すべての社会人のための国語力
★【解説付】おもなコピーライティング用語105
★本書で扱うコピーライティング技術100
★第1章:コピーライティングで売上が上がる理由
★第2章:インパクトのある見出しをつくる8要素「BTRNUTSS(バターナッツ)」
★第3章:LP・セールスレターは組み立てるもの
★第4章:刺さるコピーの正体はPMM(Product Market Matching)
★第5章:人を動かす文章の構造「PASONA(パソナ)」がウェブ時代に深化した「PASBECONA(パスビーコーナ)」
★第6章:PMMを見出す「PMMサーチシート」
★第7章:成約率を高める32のライティング技術
★第8章:インターネットで活用するコピーライティング技術
★第9章:神田昌典コピーライティング至言29