「金沢駅3時49分発、輪島駅7時11分着」
昔の時刻表から見る朝市のにぎわい
![JR七尾線の車両。この車両は長らく能登半島を走り続けている](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/2/d/650/img_2dacea90a6266718fb08a1d2402268ff262886.jpg)
ここで、昔の鉄道時刻表(1982年版)から、当時の輪島朝市のにぎわいを思い浮かべてみよう。
旧・国鉄七尾線(現在のJR七尾線、
そして、この列車には大阪から来る急行「きたぐに」にも接続し、乗客には漆器を買い付ける業者も多かったという。さらに、8時台に輪島に到着する便は、東京・上野駅始発の寝台急行「北陸」、名古屋駅始発の夜行急行「のりくら」から乗り換えた人々であふれていたそうだ。「その時間には大口注文をする人や、百貨店のバイヤーさんもたまにお店をのぞきに来ていた。それはもう緊張したよ」(朝市通りの老舗店の店主)。
しかし、早朝に到着する行商人やバイヤーは徐々に減少し、国道249号の整備とともに、クルマで輪島に来訪するようになったという。早朝の列車は消滅し、鉄道自体も2001年に廃止となっている。