路上でやると大ひんしゅく!?
運転初心者がやりがち「最悪な左折」

 ですが街中を走行していると、内輪差(前輪と後輪が描く軌道の差)を気にしてか、左折する際に、いったん右へハンドルを切ってから左折していくドライバーをよく見かけます。一度右にふくらみ、スペースを作ってから曲がりたいのかもしれませんが、これは巻き込み事故を誘発する危険な行為です。そのため「右振り左折」「あおりハンドル」などと呼ばれ、路上で行うと周囲のひんしゅくを買ってしまいます。

 あおらないと曲がれない(と思っている)のは、しっかりと減速できていないだけです。道路交通法では「車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿って徐行しなければならない」(道交法第34条)と定められています。

 どれだけクルマに慣れても、対向車などに「衝突するかも」と不快な思いをさせないよう、この法規制に沿った運転を忘れないようにしたいものです。

 なお、先述した出張型ペーパードライバー講習では、受講者が望むシチュエーションに合わせて教習場所を変えてもらうことも可能です。「安全な右・左折」を練習したければ、その旨をインストラクターに伝えるのも手です。

 クルマは一見すると、移動したりモノを運んだりするための工業製品に過ぎません。ですが、クルマの歴史や文化に触れて情緒を感じたり、クルマごとの味付けの違いを感じて楽しんだりと、趣味として楽しめば非常に奥深いものです。

 筆者もクルマに携わる者として、本記事を機にペーパードライバーを脱却し、運転に再びチャレンジする人やクルマを楽しむ人が、もっともっと増えていくことを期待します。