【寄稿】正体を現した金正恩氏Photo:SOPA Images/gettyimages

 北朝鮮の最高指導者、金正恩氏は先週、自身の政権が韓国と平和的な再統一を目指しているとする従来の見せかけの主張を骨抜きにした。大陸間弾道ミサイルに核弾頭を搭載する能力を北朝鮮がほぼ確保できたことから、金氏は80年近く続けてきた朝鮮半島政策の廃止を決断した。

 金氏は(キューバの故フィデル・)カストロ(前国家評議会議長)を思わせるほど長く、米国の「敵視政策」を巡る発言だらけの演説の中で、北朝鮮の「憲法」から平和統一のすべての痕跡をなくし、この問題を扱う政府機関を廃止することを決めたと発表した。朝鮮半島に二つの国家が存在することを事実上認めることにより、金氏は退路を断った。戦争が勃発した場合、北朝鮮は韓国を「全面的に占領し、支配下に置いて取り戻し」、「われわれの共和国の領土の一部として」併合するつもりだと金氏は述べた。

 金氏の好戦的な態度と憲法改正は警鐘であり、彼の意図を可能性な限り最も強く示すものである。それは国内外の人々に向けたメッセージだ。彼の論調は、緊張緩和と融和を目指す韓国左派の「太陽政策」がいかに間違っているかのみならず、いかに危険かを浮き彫りにした。金氏は韓国が北朝鮮の「第1の敵対国で不変の主敵」だと述べた。