私はリップ・バン・ウィンクルのごとく、しばらく世事から離れていた。読者の皆さんもそうしてみたらどうだろう。今はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のいつもの仕事に戻ったが、私は本を執筆するために休暇を取っていた。この間、市場の日々の喧騒から解放され、より長い歴史的観点、より広い心理学的観点から投資についてのアイデアを練ることができた。20年におよぶうたた寝から目覚めた、ワシントン・アービングの小説の登場人物のように、私もよく知っているのにこれまでとは違う世界に戻ってきた。市場から離れた生活から戻ってきて何が良かったかと言えば、まずあまりに多くの予想がどれほどばかばかしく見えるかに気付いたことだ。私自身の予想も例外ではない。その次に良かったのは、そうした予想に従って行動を起こしたいという気には全くならず、心の安らぎを得られたことだ。