アップルにとって約10年ぶりの大型新製品は、同社にしては異例の静かな滑り出しとなっている。ユーザーの周囲の空間にデジタルコンテンツを重ねて表示するアップルの仮想現実(VR)ヘッドセット「Vision Pro(ビジョンプロ)」(3499ドル=約52万円))は、2月2日に発売される。1月19日に予約が開始されてすぐに初回出荷分が完売した。アップルはヘッドセットの販売台数を明らかにしていないが、天風国際証券のアナリスト、郭明錤(ミンチー・クオ)氏によると、16万~18万台と推定される。これは、アップルウオッチが発売初年の2015年の予約開始日に達成した約100万台という販売台数を大きく下回る。アップルの今後の主な課題は、今のところおおむねニッチなゲーム市場に追いやられている新種のデバイスに中核的な消費者が関心を持つようにすることだろう。
アップル「Vision Pro」 慎重な消費者を取り込めるか
約10年ぶりの大型新製品だが、一部のアプリ開発者は反発
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