ジョー・バイデン米大統領の指揮の下、米軍は先週末、イラクとシリアでイラン精鋭部隊の関連施設を攻撃した。米兵3人が死亡した攻撃への報復措置だった。この攻撃目標の設定からは、イランへの直接攻撃を避け、紛争のエスカレーションを回避しようという狙いがうかがえる。イランが核兵器と、それを米国の同盟諸国や米本土に撃ち込むためのミサイルを手にした際に、米国が同様のためらいを見せることを想像してみよう。イランが1月20日に、450マイル(約724キロ)上空に人工衛星を打ち上げたことで、こうした展開への懸念が浮上した。衛星打ち上げ用ロケットの技術と、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む長距離弾道ミサイルの技術の間には、共通する部分が極めて多い。2019年にはマイク・ポンペオ米国務長官(当時)が、この二つの技術は「実質的に同じで、互換性がある」と語った。