KDDIがローソンを共同経営しても
GAFAMレベルにはなれない
その可能性を感じたのは、記者会見の中で三菱商事の中西勝也社長が切り出した「(今回の提携で)GAFAMがGAFA“L”に変わる」というコメントでした。GAFAMとはグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトというアメリカのIT巨大企業を指す言葉です。その一角に、将来のローソンが入るというのがそのコメントの趣旨です。
記者会見を耳にした多くの報道陣は、巨大買収で舞い上がった経営者が大風呂敷を広げていると感じたことでしょう。ただ一部の業界関係者は、即座にある考えが頭に浮かんだはずです。
「今回の提携、もう一つその先があるのではないか?」
という推測です。
当たり前の話ですが、三菱商事とKDDIがローソンを共同経営するからといって、GAFAMに比肩するほどの存在になるとは誰も思いません。今朝の記事で書いたように、ローソンがセブン−イレブンを追い抜く日がやってくる程度の話です。それはそれで大きな話なのですが、GAFAMというのは大風呂敷すぎるということです。
しかしもしそこに、もう一つ、業界で根強くうわさされるM&A案件が加わったとしたら、どうでしょうか? 一部の業界関係者が即座に思い浮かべたその存在が、楽天市場です。