米小売り最大手ウォルマートは、スマートテレビメーカーの米ビジオを20億ドル(約3000億円)余りで買収する方向で交渉中だ。複数の関係者が明らかにした。ビジオを傘下に収められれば、ウォルマートは広告販売と、買い物客への商品宣伝の場を広げられそうだ。ウォルマートは傘下の会員制量販チェーン、サムズクラブを含めて、ビジオの長年の最大顧客だ。ビジオも、売上高でウォルマート最大のテレビブランドであり続けている。主要小売り業者が自前の広告事業を構築し、アマゾン・ドット・コムに対抗する上で、個人情報と広告枠がいかに重要かを物語るような協議だ。アマゾンは米広告業界上位で、スマートテレビ事業にも力を入れている。ウォルマートとビジオの交渉は続けられており、合意が成立しない可能性もある。