米テック業界は長年、サンフランシスコの政治と距離を置いてきた。だがもう知らん顔はできない。シリコンバレーの投資家や企業幹部、最高経営責任者(CEO)らが一致団結し、地元候補者のために資金集めイベントを開催し、住民投票のために資金をつぎ込み、自らの影響力を使って世論を動かそうとしている。IT業界からのマネーはサンフランシスコの地方検事を解任するための運動に提供された。教育委員会の一部メンバーのリコール(解職請求)を支えるのにも使われた。また今年行われる地元の選挙で民主党の穏健派候補を相次ぎ当選させるため、住民の支持獲得を目指している。シリコンバレーのリーダーらはこの都市をより安全で、子育てしやすく、事業経営に向いた場所にしたいと話す。またIT業界で最も優秀な人材の流出を食い止め、市のダウンタウン(中心市街地)に新型コロナウイルス禍以降つきまとう「破滅のループ」というシナリオを覆したいと考えている。
サンフランシスコのIT長者、政治関与強める
犯罪や薬物乱用、ホームレス問題などの急拡大と闘うため、テック業界のリーダーたちが政治への関与を強めている
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