仕事ができるかどうかは、会食・食事会・イベントにおける「気づかい力全般」でわかる――。
「本業とは一見関係のない仕事」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが雑務…」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
新刊『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は特別に、その中から「プレゼントの渡し方のコツ」について紹介しよう――。
プレゼントの効果は「渡し方」で大きく変わる
時間をかけ、相手のことを想像して選び抜いたプレゼント。実はその効果は、「渡し方」次第で大きく変わることをご存じだろうか。
せっかく用意したプレゼントも、渡し方次第ではその効果が大きく変わる。
「たかが渡し方くらいで」と侮ることなかれ。実はプレゼントの「渡し方」によって、受け取る側の気持ちは大きく変わるのだ。
渡すときに「貸しを作った」と思わせてはいけない
では、どのようにプレゼント・手土産を渡すのがよいのか。
それは、相手に「“貸し”を感じさせない」ようにすることだ。
たとえばホワイトデーのようなイベントであれば基本的には「お返し」がメインであるので、あまり気にかける必要はないかもしれない。
しかし、ここでぜひ一度、2月14日のバレンタインデーを思い返していただきたい。職場の方から何かしらお菓子をもらったとき、あなたはこのように思ったのではないだろうか。
「ああ、何か返さなければ」と。
これはもちろん、贈り物全般を否定しているわけではないことを明記しておく。ただ気づいていただきたいのは、あなたが「相手にモノを渡す」時、実は相手に「貸し」を感じさせてしまっているかもしれないということだ。この「貸し」を相手に押し付けるようでは、せっかく考え抜いたプレゼントでも台無しになってしまう。
だからこそ、そう思わせないようにする気配りが必要である。
贈り物は「過去の恩」と紐づけて渡せ
プレゼントを渡す際に「貸しを作ってしまった」と相手に思わせないためのコツは、過去に受けた恩と紐づけて渡すことだ。
仕事で困っているときに助けてもらったといった大きな恩はもちろんのこと、コーヒーを奢ってもらったなどの小さな恩でも構わない。
たとえば、過去に受けた恩について感謝を述べた後に、「いつも私のことを気にかけてくださり、ありがとうございます。普段お世話になっているので、そのお礼としてご用意しました」のような体裁で渡せば、ゲストとしても「貸しを作った」という警戒態勢にならず、喜んで受け取ってもらえるはずだ。
このように小さい恩であっても返そうという律儀な姿勢が、きっとゲストの心を打つだろう。
(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)