食事と適度な運動、日光浴によって予防
カルシウムは1日どのくらい取ればいい?

 骨粗しょう症への対策は、予防が第一です。日頃からカルシウムなどを多く含んだ食品を取るように心がけましょう。カルシウムは骨のミネラル成分の構成要素で、骨粗しょう症の予防や治療に不可欠です。

 併せて、カルシウムの吸収を高め、骨の石灰化を促進するビタミンDや、骨を丈夫に保つ働きがあるビタミンKなども摂取することが必要です。

 3つの栄養素を含んでいる食品の例とそれぞれの1日に必要な摂取量はどのくらいでしょうか。

「カルシウムは1日700~800mgが目安で、牛乳なら瓶1本200gには220mg、ヨーグルトなら100gで120mg、豆腐なら75g 中に90mg、小松菜なら80g中に136mgが含まれています。また、ビタミンDは1日10~20μgが目安で、鮭1切れ(60g)には20μg、きくらげ1gには4.4μgが含まれています。そしてビタミンKは1日250~300μgが目安で、50g入りの納豆には435μg、ほうれん草80gに216μg、80gの小松菜には168μgが含まれています」

 また、骨に負荷がかかる適度な運動は骨を丈夫にし、骨粗しょう症を予防するといわれています。しかし、過度な運動は危険を伴う場合があるので、普段はウオーキングや庭仕事、家事などで体を動かすとよいでしょう。

「ビタミンDの体内での生成には日光が必要です。このため、日光浴など屋外で日光に当たるように心がけましょう。ただし、ビタミンDを生成してくれる紫外線は日焼けの原因になり、シミやしわの原因にもなるので注意が必要です。あまり強くない日光を浴びられる朝などに、15分から30分程度を目安にして屋外に出ましょう」

 骨密度は医療機関で測ることができるので、定期的にチェックするのをおすすめします。