あ、ちなみにですが、根本的に性格が悪い人や、会社で敵を増やしていた人は、うまくいきませんね。そう考えると、調子がいい時こそ敵を作らず笑顔(のフリ)が大事だなと思います。
「辞める可能性」を
周囲に話しておくのが大事
辞めるための準備について書きましょう。
まず、自分の中で仕事を「辞めたい」ということが少しでもチラついた時、仕事仲間で距離の近い人と飲みに行った時に、辞める可能性があることを軽く話しておくことが大事です。後日、撤回したっていいんです。人は自分以外の人生をそんなに本気で考えていませんので。
本の冒頭でも触れましたが、そもそも僕が最初に仕事を辞めようと思ったのは今から4年ほど前の2019年でした。
その頃、仕事のことで色々悩んだりモヤモヤしていました。そんな時に、山下達郎さんのライブに行き、そこで『LAST STEP』という曲を聞いて、雷が落ちてきたかのように「辞める」という選択肢が浮かんできました。
40代後半になり、仕事のことでスイッチが入りにくくなりモヤモヤしていて。結果、ずっと同じループを繰り返しているような気がして。イライラしていたんです。
元々好きな仕事をするためにこの世界に入り、ずっとやってきた。
自分の仕事は好きです。ずっと好きでしたが、とてもしんどく辛かった。体力的にも精神的にも。だけど、どれだけしんどくても、次の仕事に向き合うとそれがリセット出来ていた。
だけど、そのリセットが出来ずに、イライラのループが増えていた。
そこで聞いた『LAST STEP』。
それまで「辞める」なんてことは1ミリも考えたことがなかったのですが、その曲を聞き、自分の中で「そうか、辞めるという選択肢もあるんだよな」と閃いてしまったのです。
その時、たまっていたストレスがスーッと抜けていき、急に目の前が開けました。 辞めるという選択肢を考えたこともなかったので、自分にもその選択肢があるんだと思った瞬間、楽になれたんですね。