TSMC熊本工場が生産スタート
年内には第二工場建設開始
日米の株価が今年になって急騰したのは、半導体関連企業の株価急騰が大きな原因だと言われる。
政府が熊本に誘致した世界最大のファンドリー(受託製造会社)である台湾のTSMCの工場が2月下旬に操業を開始したことが、日本の半導体産業復活のきっかけになるとも言われている。
操業を始めた第一工場に続いて年内には第二工場の建設が始まり、投資額は計約3兆円、このうち政府は最大1兆円を超える補助金を支出するという。
今後、10年間で地元の熊本県だけで雇用などを含めた経済波及効果は7兆円弱、九州全体での他の半導体関連企業を含めて約20兆円といった試算もでている。
だが、補助金による半導体メーカー誘致が本当の半導体産業の復活につながるかどうかは大いに疑問だ。
TSMCの熊本工場で、いまのところ生産が計画されているのは、AIなどに使われる最先端半導体ではない。そもそも日本の半導体産業の凋落には別の原因がある。