以前、店で売られているお好み焼きを買ってきて、栄養成分を調べたことがありますが、1枚がお茶碗4~5杯分のエネルギーでした。関西人は要注意ですね。

 また、ラーメンの替え玉をすると、ご飯400g分(大盛2杯分)ですから、1食でものすごく炭水化物を食べることになります。その余ったエネルギーは全部、内臓脂肪にため込まれるわけです。

 ちなみに炭水化物と同じように、1日にとるべき油(脂質)の量も計算できます。1日に必要なエネルギー量のうち油は25%、油1gは9kcalなので、1日のエネルギー所要量に0.25をかけて9で割ると、1日に摂取してもいい油の量を計算できます。

 油は肉や魚にも含まれているので、その分を30gとすると、先ほど計算した値から30g を引いた数字が、料理で使える油の量です。これより多い場合はとり過ぎで、血糖値や中性脂肪が高くなって、内臓脂肪が増えることになります。

「日本人の食事摂取基準2020年版」には、年齢と性別に応じた栄養素の目標量や推奨量が書いてあります。例えば、50~64歳のカルシウムの推奨量は男性で737mg、女性で667mgです。このように、性別などで目標量や推奨量は多少異なるものの、私がここで紹介した方法を実践すれば、ほとんどの栄養素の必要量を過不足なく満たせるのです。

 炭水化物をとり過ぎてはいけないからといって、「ラーメンを食べてはダメ」ということはありません。繰り返しますが、食べていけないものなんてありませんし、あまりストイックに考えると食事の楽しみがなくなってしまいます。ときには会社の同僚と飲みに行ったり、家族で焼肉を食べに行ったりすることもあるでしょう。ラーメンを食べた日は、1回分の主食を抜くなどして、1週間単位で帳尻を合わせれば大丈夫です。

 難しく考えずに、ぜひ実行してみてください。