生活活動強度とは、その人が普段の生活でどれくらいの身体活動を行っているか、ということです。1日24時間のうち、12時間くらいは寝るか座っていて、1時間程度は散歩や買い物など比較的ゆっくりと歩行している人の生活活動強度は「I(低い)」で、その指数は1.3になります。

 通勤や仕事などで2時間程度の歩行や乗車を行うほか、家事など立位での作業も比較的多いものの、大部分は座っていることが多い人は、生活活動強度が「II(やや低い)」で、指数は1.5になります。また生活活動強度IIの人が1日1時間程度、速歩やサイクリングを行っている場合、その指数は1.7になります。

図表:生活活動強度の区分(目安)同書より 拡大画像表示

 つまり、必要なエネルギー所要量は、年齢、体格、活動量によって1人ずつ違ってくるわけです。私なんて1日中パソコンの前に座って、通勤にも車を使っているので、指数は1.1くらいしかないでしょう。普通の方は1.2~1.3くらいだと思います。

 生活活動強度の指数を、先ほどの基礎代謝量にかけてみましょう。65kgを目標にしている50歳の男性の生活活動強度の指数が1.3だとすると、1日に必要なエネルギー所要量は次のような結果になります。

1417kcal(基礎代謝量)×1.3(生活活動強度の指数)=1842kcal(1日のエネルギー所要量)

食べてもよいごはんの量は
たったのこれだけ

 ここから、いよいよ「1日のご飯の量(g)」を計算しましょう。摂取するエネルギー全体の60%が炭水化物だと望ましいとされているので、1日のエネルギー所要量に、まず0.6をかけましょう。そして、炭水化物1gは4kcalなので、出てきた数字を4で割ると、1日に必要な炭水化物の量が出ます。

 65kgが目標でエネルギー所要量が1842kcalの男性なら、「1842×0.6÷4」=約276gになります。