僕たちの経験からの話になりますが、メンタル不調の根本は、自分に対して自信がないことに起因することが多いと感じています。ということは、自信を持つことさえできれば、解決できることが増えると思いませんか?

 ダンベルなどの器具を使って筋トレをしていたら、扱える重量が上がるごとに、力の付き具合を数字で確認することができます。その過程を経ると、おそらく誰でも「自己肯定感が上がり自信がつく」と思いませんか?

 その自信は自分自身の経験から裏打ちされたもの。ちょっとやそっとのことでは揺らぎません。努力して身についた自信というのは、強いです。誰かに褒められた自信とは違い、自分自身で作り上げて得たものなので揺らぎない自信です。

 球技や水泳などは、道具やプレイするための環境が必要になります。チームスポーツだと、人を集めるか、どこかのチームに所属しなければなりません。

 しかし、筋トレは、道具や場所を選びません。自宅で思いついたら、その場ですぐに取り組めます。ジムに行くことができなければ、YouTubeで公開されている筋トレや腹筋の動画を見ながら宅トレをするという方法もあります。筋トレをやりたいと思ったら、いつでもどこでもスタートできます。

 最初は1日腹筋10回とか、10秒だけスクワットという感じでいいでしょう。それを定期的に継続すれば、確実に筋トレが習慣になり、自然と回数や分数も増え、気がついたら体が変わっています。筋トレで運動不足やメンタルを改善し、さらに自信を持って生活する自分になりましょう。

働く日本人の2人に1人が
メンタル不調に悩まされている

 メンタルが弱ると、眠れない人が増えます。不眠症で悩む人も多いと聞きますから、大きな社会問題と言えるかもしれませんね。

 厚生労働省が公表している統計調査や白書によると、仕事や職業生活に対して強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者は54.2%(2020年時点)。日本で働く人の約2人に1人がメンタル不調に悩まされているということになります。

 これらのデータは社会人対象ですが、年代や性別問わず、おそらく誰もが将来に対する漠然とした不安を抱えて生きているはずです。差し迫った大きな不安や心配事はなくても、将来のこと、お金のこと、老後のことなど、不安の種はあちこちにあります。