こうやって見てみると、

★小学校入学以前、もしくは小学生時代に好きになった人は、保護者など身近な大人との日常の何気ない関わりの中で算数を好きになった。

★中学生からは、学校や塾の先生が数学の面白さを実感できるアプローチをちりばめてくれたおかげで数学の楽しさに気づいた。

 という人が多いようです。

RPGゲームで遊ぶように
「解く」というプロセスを楽しむ

 では、算数や数学をどうやって楽しんだらいいのか?どうやったら好きになれるのか?今から楽しむために必要なマインドを、いくつか提案させてください。

 math channelのメンバーで「どうして算数や数学を好きになったのか?」というアンケートの結果を踏まえてさらに掘り下げました。

 すると、私たちmath channelのメンバーで共通することがいくつかありました。その中の1つが、「解くという過程(プロセス)自体が楽しい」と感じる人は、算数・数学が好きになるのではないか、ということです。

 ではこの「プロセスが楽しい」というのはどういうことなのか。一番わかりやすいのは私たちによく馴染みのある「ゲーム」です。例えばRPGゲームをやっているとき、強いキャラクターを育成することや、ゲームをクリアすることがプレーヤーたちの目標です。

 勉強もゲームと似ているところがあります。例えば小学生の頃、理科や算数、音楽や体育などさまざまな科目を学習する中で、「学ぶことって楽しいな」と感じた経験はないでしょうか。

「知的好奇心」という言葉がある通り、新しいことを知ったり、できるようになったりする過程はもともと楽しいはずなんです。算数・数学でいえば、「問題を解くこと」「理解すること」がゲームクリアだとしたら、「それに至るまでの思考の過程」がゲームのプロセスであり、新しいことができるようになる「わくわくする時間」です。