ジャラジャラ小銭を減らしたい→「たった2つの簡単ルール」で財布が一気に軽くなる!写真はイメージです Photo:PIXTA

「算数や数学なんて知らなくても生きていける」と口をとがらせる文系オトナは数多い。だが、算数や数学を知ると、日常生活がグッと便利になることも事実。ケーキの切り方や、スーパーでの買い物に使える知識を算数・数学の楽しさを伝える活動コンテンツグループ・math channelが伝授する。※本稿は、math channel『文系オトナですが、今から数学を楽しめますか?』(笠間書院)の一部を抜粋・編集したものです。

ピザやケーキを6等分しなさい
と言われたらどうすればいい?

 家族や友人の誕生日を一緒に祝ってわいわいするのは楽しいひと時です。誕生日やクリスマスパーティーといえば、ホールケーキを用意する方も多いでしょう。その際ケーキを人数分にカットすることがありますね。

 ピザやケーキなどの円形のものを8等分するとき、どんな手順で切りますか?

(1)まず全体を半分に切り、(2)(1)でできた2つの半円が半分になるように切り、(3)さらに(2)でできた形が半分になるように切るのではないでしょうか。

P111図版1同書より 拡大画像表示

 では、6等分する場合はどうでしょう?どのような手順で切りますか?8等分は「半分」のみでできますが、6等分ではそうもいかない気がしますね。初めは半分でいいのですが、先ほどの8等分のノリで考えると、次は半分ではなく3等分に切らなくてはなりません。

P111図版2同書より 拡大画像表示

 ところが、「半分」のみを使ってケーキを6等分する方法があるのです!早速その方法をお伝えしましょう。図と照らし合わせながらイメージしてくださいね。

(1)まずは8等分と同様、半分になるように包丁をいれます(2)次に、(1)でできた2つの半円を半分にするような線を頭の中で描きます。8等分の際の(2)の線と同じですね。ここで実際に切らずに頭の中で描くのがポイントですよ!

P112図版3同書より 拡大画像表示

(3)さらに、(2)の線に平行な線を頭の中で描きます。半分になった(1)の線をさらに半分ずつにするような2つの線です。(4)(3)で頭の中に描いた線の端をそれぞれ図のようにばってんに結んだ線で切ります。(5)これで6等分のできあがり!

P113図版4同書より 拡大画像表示

 どうしてこの方法で6等分になるのでしょうか?少し解説してみましょう。

 まず、6等分するということは、円の中心を360度÷6=60度ずつに分けることになります。そこで、円にできあがりの線を描くと次の図1のようになります。この3つの線の端を図2のように結ぶと、実は同じ大きさの正三角形が6つできるのです。

P114図版5同書より 拡大画像表示

 この6つの正三角形をそれぞれ半分にしてみましょう。三角定規の形を12個作っていきます。上から順に3つ線を入れていくと、

P114図版6同書より 拡大画像表示

 先ほどの(2)と(3)で頭に描いた線が出てきましたね。同じ正三角形を半分にしたのですから、A~Dの線の長さはどれも同じです。つまり、(1)で入れた線を4等分した長さになっているのです。