「迎合しない」二郎のオリジナリティー
《「独自のポジションを築け」と二郎は意図せずに経営者にメッセージを発しています。いま日本の企業の出す製品やサービスのほとんどがコモディティー化しています。つまり悪くはないのだけれど特徴がない》
《基本機能は十分に満たしているものの、みな同じ機能を向上させることだけに集中してしまっており、結果として小さな差異ができても消費者にとってはあまり意味のないものなのです。他の会社が持っている機能をうちは捨ててみよう。そんな発想が大事になってきます》
《二郎は、メニューがほとんどない。基本は、大と小。ときどきつけ麺があったりしますが。餃子をだすわけではない、炒飯があるわけではないというすごく不親切な状態です。ただ、強烈な特徴のあるものが前面にでることで、顧客にコストを払って迎合する必要がなくなります》
こうしたオリジナリティーの追求は、二郎ほどではないにせよ、現代のラーメン経営にも強く生かされているものである。
例えば、ラーメン専門店「まこと屋」だ。