ビリギャル著者が明かす、「子どものやる気」を高めるために最も大事なこと伊藤羊一氏(写真左)、尾原和啓氏(写真中央、撮影は千川修)、坪田信貫氏(写真右)

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長/Musashino Valley 代表/LINEヤフーアカデミア 学長の伊藤羊一氏と、IT批評家の尾原和啓氏との共著『努力革命』が5月22日に発売となった。発売を記念して、「坪田塾」の塾長で『ビリギャル』著者の坪田信貫氏と、『努力革命』の著者である伊藤羊一氏、尾原和啓氏が、ChatGPTが起こした「努力」のゲームチェンジについて語る。『努力革命』の最後に書かれた言葉、「正しさに囚われると、僕たちは遠くに行けなくなってしまいます」の意味とは?

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「マルが6割、バツが4割」を探す

尾原和啓氏(以下、尾原):ちなみに、坪田先生や坪田塾って、どうやって「ちょっと知ってる」状態の一歩目を作っているんですか?

坪田信貴氏(以下、坪田):すごくいい質問をありがとうございます。坪田塾の宣伝みたいになって恐縮なんですけど(笑)。

尾原:いやいや(笑)。純粋に坪田塾のことをちょっと知っているから、もっと知りたくなったということです。

(一同笑)

坪田:ありがとうございます(笑)。「ちょっと知ってる」というのがおもしろくて。うちは基本的には、中学生以降しか指導しないんですよね。そこって、実は1つのキーワードなんです。

 小学1年生からだと、ゼロからいろんなことをやらなくちゃいけないので大変です。でも中学生だと、どんなに勉強ができなくて苦手だったとしても、6年間くらい、何かしら勉強的なものに触れているので、必ずどこかで詰まっているんですよ。

尾原:うんうん。

坪田:例えばそれは九九かもしれないし、旅人算かもしれないし。国語で言うと、小学3年生くらいの漢字で止まっているかもしれないし。その子の、「〇(マル)が6割、✕(バツ)が4割」のところを探すんです。